2003年09月17日
日本ゼオン、シクロオレフィンポリマーを3倍増
カメラレンズ、液晶、医療用などに需要増える
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本ゼオン

 日本ゼオンはジシクロペンタジェンからつくる誘導品の一環として、シクロオレフィンポリマー(COP)を来春までに岡山県水島工場で現在の年産5,000トンから倍増の1万トン、さらに2005年中に1万5,000トンに増設することになった。最終までに60億円を投入する計画。
 
 高機能樹脂のシクロオレフィンポリマーは、有機合成品のジシクロペンタジェンを原料とする透明性の高いプラスチック。低吸湿性や寸法安定性、光学特性などにすぐれるほかガラスのような透明性があることから、カメラやOA機器のレンズ、DVDのピックアップレンズなど光学機器の素材として用途を拡げている。
 
 また、低吸湿と耐薬品性の特性を生かした注射器用、LCD(液晶ディスプレイ)の光学フィルム用にも伸びている。とくに光学フィルムはLCDの大型化に支えられ、国内ばかりでなく台湾や韓国向けが増大している。