2003年09月18日
ポリオレフィンの8月の出荷、国内向けが再び揃って前年割れ
輸出はPPだけが43%もの増加、PEは不振が続く
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:三井化学

 ポリオレフィン3樹脂の8月の出荷数量は、PPが前年同月の3%増となったものの、LDPEは逆に2%減、HDPEも3%の減少となった。PPは3ヶ月連続の前年同月超えだが、LDPEは2ヶ月連続の、またHDPEは3ヶ月連続の前年同月割れとなっている。
 
 出荷のうちの国内向けは、3樹脂が揃って再び前年同月を割り込んだ。LDPEは3%減で4ヶ月連続の、HDPEは4%減で5ヶ月連続の前年同月割れとなった。HDPEは8月単月では史上最小の出荷規模となった。PPは7月が4ヶ月振りの前年同月超え(2%増)となったが、8月はわずか1%の小幅ながらも再びマイナス成長に転じた。3樹脂揃っての前年同月割れは5月、6月に続いて今年3度目となる。
 
 同じ汎用樹脂のPSも8月の国内向けは5%減となっている。したがって8月は、汎用4樹脂全てが前年割れとなった。これも5月、6月に続いて3度目。
 国内向けが軒並み前年を下回った最大の要因は、冷夏の影響もあって主力の包装材関連分野の需要が落ち込んだことにある。
 
 一方の輸出は、LDPEが1%減、HDPEが2%減とともに小幅ながら前年を下回ったのに対して、PPが43%もの大幅増を遂げている点が注目される。PPの総出荷量が3樹脂の中で唯一前年を上回ったのは、輸出がこのように著しい伸びを示したことによる。
 
 他方、3樹脂の生産量はLDPEが2%、HDPEが1%それぞれ前年を上回ったが、PPは11%もの減少となった。三井化学・大阪工場の操業停止によるもので、8月単月では95年いらいの低水準となった。