2003年09月24日
ナフサのC&F/ジャパン、先週の平均は261ドル弱
原油のスポット相場の下降に連動して続落
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ナフサの国際スポット相場がアジア向けも西欧向けも軟化を続けている。日本の石油化学企業や商社などが国際トレーダーや産油国にオファーするなり契約するなりしたC&F価格(C&F/ジャパン価格)の先週の平均は、トン当たり261ドル弱となった模様。また北西欧のCIF価格(CIF/NWE)は、同243ドル弱に下がったと見られている。いずれも3週連続の下降である。
 
 これらを前の週の平均に比較すると、C&F/ジャパンは約10ドルの下降となる。CIF/NWEはおよそ14ドルの値下がりである。直近のピークはC&F/ジャパンが8月第1週の291ドル強、CIF/NWEが8月第4週の274ドル弱となっている。これに対比すると、C&F/ジャパンは約30ドル、CIF/NWEはほぼ31ドルのダウンということになる。C&F/ジャパンは6月第4週の、またCIF/NWEは6月第3週の平均とおおむね同じレベルである。
 
 続落の要因は、原油スポット相場の軟化にあると見られる。WTIは先々週の平均のバレル当たり28.9ドルが先週の平均は27.4ドルに下がっており、また、C&F/ジャパンに大きく影響する中東・ドバイ産は25.6ドルが24.7ドルに下降している。C&F/ジャパンの下降率はドバイのそれとほぼ一致している。
 原油のスポット相場の下落は、米国の石油製品の需給の緩和とイラクの原油の増産に伴うものと見られており、したがって今後もなお弱含みで推移すると判断する向きがわが国の商社筋には多い。