2001年11月29日 |
センター11社の石化の上期経常益は前年の84.9%減 |
国際市況の下落や内需の低迷等で計67億円に縮小 |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:昭和電工、住友化学、東ソー、東燃化学、丸善石油化学、三井化学、三菱化学、経済産業省 |
経済産業省製造産業局が29日に集計したところによると、エチレンセンター11社の石油化学部門の今年度(2001年度)上期(4~9月期)の経常利益は、11社合計でわずか67億円となった。前年度(2000年度)上期に比較すると実に84.9%減ということになる。上期ベースでは、平成7年度(95年度)に黒字転換していらい最も規模が小さかった平成8年度(96年度)上期の114億円をも大きく下回っている。 同局の集計によると、11社合計の石化部門の今年度上期の売上高は1兆2,431億円となった。前年同期の実績に比べると1.1%減にとどまっている。これに対して経常利益が大幅減となったのは、前年からの原料ナフサ価格の高止まりに加え、主要誘導品の内需の低迷と輸出価格の下落が重なったためと見られる。 昨年度上期の業績は各社とも好調で、11社トータルの石化部門の売上高は前年同期の22.8%増、経常利益は同60.3%増となった。それがわずか1年で大きく様変わりしたわけで、石油化学事業がいかに国際経済環境の変動に大きく左右されやすい性格のものになっているかがこうしたところにも端的に表れていると言えそう。このため、同期の売上高経常利益率はわずか0.5%となり、前年同期を3.0ポイント下回った。 これに伴い、他の事業部門も合わせた全体の利益も大幅に縮小している。總売上高は1兆8,648億円で前年同期を1.0%下回っているに過ぎないが、経常利益は249億円で68.1%の減少となっている。売上高経常利益率は1.3%で、2.5ポイント縮小している。 ◇エチレンセンター11社の石油化学部門の収益推移 <石油化学部門> (単位:億円 % 13年度は上期) 年度 8 9 10 11 12 13 売上高 23,845 25,063 20,937 22,966 25,883 12,431 前年同期比 1.3 5.1 ▲16.5 9.7 12.7 ▲1.1 経常利益 201 486 343 910 913 67 前年同期比 ▲77.8 141.8 ▲29.4 165.1 0.3 ▲84.9 売上高 0.8 1.9 1.6 4.0 3.5 0.5 経常利益率 <全社> 年度 8 9 10 11 12 13 売上高 37,090 40,054 35,427 36,363 38,936 18,648 前年同期比 4.9 5.5 ▲11.6 2.6 7.1 ▲1.0 経常利益 892 1,287 928 1,340 1,494 249 前年同期比 ▲21.3 44.3 ▲27.9 44.4 11.5 ▲68.1 売上高 2.4 3.2 2.6 3.7 3.8 1.3 経常利益率 (注)エチレンセンター11社:出光石油化学、大阪石油化学、山陽石油化学、昭和電工、住友化学工業、東ソー、東燃化学、日本石油化学、丸善石油化学、三井化学、三菱化学 |