2003年09月25日
PVCの中国向け輸出価格、10月分は650ドルにアップ
大洋塩ビ、信越化学など日本各社の希望がほぼ通る
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビ、信越化学、鐘淵化学などわが国の塩ビ樹脂(PVC)各社が中国のユーザー並びにトレーダー筋と進めていた10月の輸出価格の交渉がこのほど決着した。合意に達したトン当たりのCFR価格は650ドルで、前月に比べると30〜40ドル高い。2ヶ月連続の底上げとなる。
 
 日本側各社のオファー価格はの平均同660ドルであったという。したがって、各社の希望がほぼ認められたと言ってよい。10月の船積み量は、5社トータルで6万t弱になるのではないかと見られている。
 今回の交渉で日本側各社のオファーが概ね受け入れられたのは、中国国内のプラスチック加工メーカーの多くが米国向けのPVC製クリスマス商品の最後の駆け込み生産に入っていてPVCの需要が急拡大しているためと見られる。今年は、SARS問題の発生で樹脂加工企業によるクリスマス商品の生産活動のスタートが大幅に遅れていたがようやくここにきてピークを迎えつつあり、それに伴いPVCの需要も回復してきたもの。