2001年11月29日
新日鐵化学、フラットパネルディスプレイ用に「超高耐熱プラセル基板」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 新日鐵化学はディスプレイ関連材料分野で、耐熱性と透明性に優れたフラットパネルディスプレイ用「超高耐熱プラセル(プラスチックセル)基板」(HTシリーズ)を開発、上市した。

 独自に構造設計し、特殊合成技術によって製造した樹脂を使い、シート状に成形したもので、熱特性・光特性・機械特性を大幅に向上させた。

 従来難しいとされてきた、アクティブマトリックスタイプのディスプレイもパネルメーカーの製造プロセス改良によって実用化が可能となった。
 
 このため、薄型・軽量化、耐衝撃性向上などの要望の強い携帯電話やPDA(携帯情報端末)向けに需要の伸びが期待される。

 プラスチックの中では最も高い耐熱性をもち、Tg(ガラス転移温度)400℃まで未検出、Td5(5%重量減少温度)440℃という。
 
 同社は、導電膜(ITO)や遮蔽膜を形成したそれぞれのタイプの基板とあわせてラインアップ、今年度下期は月産数万枚、2003年度には同10万枚規模の量産化を計画している。