2003年09月30日 |
信州大と昭電、カーボンナノファイバーでベンチャー設立 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:昭和電工 |
信州大学工学部の遠藤守信教授と昭和電工の大橋光夫社長は30日記者会見し、新素材として注目されている「カーボンナノファイバー」について、さらに新たな機能や用途開発を促進するため、研究開発型ベンチャーを設立すると発表した。 昭電は1982年から遠藤教授と「気相法炭素繊維」(VGCF)の共同研究に取り組み、リチウムイオン二次電池の高性能添加材として用途開発を進めてきた。一方では世界に先駆けて極細VGCFの量産化技術を確立。現在昭電は年産40トンの量産プラントをもつわが国唯一のメーカーとなっている。 新会社は、社名が「MEFS株式会社」で11月に設立の予定。資本金は1000万円。社長は藤井豊春昭電取締役で、遠藤教授はCTO(最高技術責任者)に就任する。カーボンナノチューブの機能、用途開発研究を進めるほか、コンサルティングや、他社からの研究委託を受ける。 【遠藤守信教授の話】 カーボンナノファイバーは、燃料電池として期待が大きいが、用途は将来エネルギー、環境、情報通信、医療など、あらゆる分野に拡げていくことができる。大学が社会貢献をはたしていく基盤が出来た。これまでの知見や創造性を生かし、大学発ベンチャーのサクセス・モデルとなるようにしていきたい。 【大橋光夫社長の話】 この分野で世界的権威の遠藤教授が迎えられてうれしい。21世紀はカーボンの世紀といわれれるほど、大きな可能性をもった材料なので、早く電池に次ぐ第2、第3の用途を見つけてほしい。いかにスピードをあげて開発していくかがポイントになる。遠藤教授の経験と知識を生かして事業化に結び付け、社会に役立ちたい。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1377 |