2003年10月02日 |
汎用樹脂の中国向け輸出、8月も多くが前年同月割れ |
1〜8月の累計も前年超えはPPホモポリマーだけ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
汎用樹脂の中国向け輸出通関数量(香港向けを含む)は、8月も7月に続いて全体に低水準にとどまった。 合計6種類の汎用樹脂のうちのLDPE、PPコポリマー、PS、PVCの計4樹脂が前年同月の実績を下回っており、しかも縮小幅がかなり大きい点が軽視できないところといえる。前年同月を上回っているのは、HDPEとPPホモポリマーだけ。 また、1月からの累計も前年同期を上回っているのはPPホモポリマーのみで、他の5樹脂は全て前年同期を割り込んでいる。汎用樹脂業界が今年も大きな期待を寄せていた中国輸出だが、今のところ完全な期待倒れとなっているわけで、各社とも10月以降の輸出戦略の見直しが必要となりそう。 8月の各汎用樹脂の輸出通関数量の対前年同月比は、LDPE、PPコポリマー、PVCの3樹脂が2ヶ月連続の前年同月割れとなっている。PSは今年に入ってからの8ヶ月が全て前年割れである。一方のPPホモポリマーは5ヶ月連続の前年超えとなっている。HDPEは3ヶ月振りの前年超えである。 各樹脂の8月の中国向け輸出通関数量と1月からの累計は以下の通り。単位はトン。かっこ内は前年比。 [LDPE] 中国向け 5,402( 83.8%) 46,151( 70.4%) 香港向け 5,099(105.8%) 42,092( 84.5%) 合計 10,501( 93.2%) 88,243( 76.5%) 輸出合計 18,265( 95.6%) 151,707( 84.6%) [HDPE] 中国向け 11,037(120.3%) 82,874( 94.4%) 香港向け 1,289( 73.9%) 9,680( 95.6%) 合計 12,326(112.9%) 92,554( 94.5%) 輸出合計 18,271( 97.1%) 151,773( 91.4%) [PP-H] 中国向け 10,114(146.0%) 78,761(105.5%) 香港向け 2,658( 76.1%) 32,781(122.6%) 合計 12,772(122.6%) 111,542(110.0%) 輸出合計 22,684(116.9%) 197,108(117.3%) [PP-C] 中国向け 1,557(106.7%) 15,454( 93.8%) 香港向け 1,273( 86.3%) 10,411( 96.7%) 合計 2,830( 96.5%) 25,865( 95.0%) 輸出合計 7,161( 87.1%) 67,817( 99.8%) [PS] 中国向け 3,012( 64.2%) 24,093( 71.0%) 香港向け 5,410( 49.6%) 50,838( 59.3%) 合計 8,422( 57.7%) 74,931( 62.6%) 輸出合計 10,672( 55.5%) 96,464( 61.7%) [PVC] 中国向け 40,717( 87.7%) 311,084( 85.9%) 香港向け 9,811( 81.7%) 78,345(100.3%) 合計 50,528( 86.5%) 389,429( 88.5%) 輸出合計 63,076( 82.9%) 489,518( 90.0%) |