2003年10月07日
ペットリバース社のリサイクル工場が月末完成へ
川崎で年明けから「ボトルtoボトル」をスタート
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:PETボトルリサイクル推進協議会

 PETボトルのリサイクル事業に新規参入を目指すペットリバース社はかねてから川崎の新立地で大型リサイクル工場の建設工事を進めているが、今月末には完工する見通しとなった。
 
 同工場は、容器包装リサイクル法に基づいて分別収集される家庭系PETボトルと事務所や量販店などから排出される産業系PETボトルとを破砕したあと同社独自のノウハウで高純度のBHETに戻し、再重合してPETボトル用樹脂に再生するという機能を持つもの。処理能力は年間2万7,500t、樹脂への再生能力は同2万2,300t。建設費は約80億円。うち40億円に対しては国が、また4,000万円には川崎市がそれぞれ補助金(リサイクル施設整備補助事業費補助金)を交付している。
 同社では、神奈川、東京、埼玉、千葉の関東各地から使用済みの同ボトルを回収して来年1月から本格操業を開始する計画。そして4月からは、日本容器包装リサイクル協会の委託を受けて容器包装法に沿ってのボトルtoボトル事業をスタートさせることにしている。
 
 現在わが国では、使用済みPETボトルの多くが繊維あるいはシートに再生されている。02年度の年間リサイクル量は、日本容器包装リサイクル協会による専門事業者への委託分だけでも11万2,485tに達している。さらにPETボトルリサイクル推進協議会の調べによると、家庭系と産業系を合わせた回収量は18万8,000tとなり、生産量に占める回収率は実に53.4%にも及んでいる。これからも回収量は一層増えていく見通しであり、このため従来のマテリアルリサイクル法だけでなく、ペットリバース社のようなケミカルリサイクル法によるボトルtoボトルシステムが世間の注目を集めることになりそう。