2001年11月28日
三井化学が経営概況発表「海外事業強化し収益の柱に」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学の中西宏幸社長は28日、同社グループの経営概況と今後の事業展開を発表した。
 この中で「合併効果の早期実現を目指した98-00中計は順調に推移した」と述べるとともに、「今後はさらにコア事業のもつ強みを生かし、成長に弾みをつけていきたい」と、今後の拡大展開に自信をみせた。
 
「コア事業」ではとくにアロマ系製品(フェノール、BPA、PTA、ペット樹脂、ウレタン)に品質とコスト競争力の優位性をもっている。ポリマーサイエンス分野で世界最高の重合触媒技術と合成樹脂製造技術をもち他社品と差別化できる。

 また大阪石化の100%子会社化、第2浮島石化の自社プラント化によりエチレンのコスト競争力が国内トップとなった、などを強みとしてあげている。
 
 主なコア事業の国内及びアジアでのシェアは、フェノール、ビスフェノールA、PTA、ボトル用ペット樹脂の4品目はいずれも日本では1位、アジアでも1~3位、ポリエチレンなどのポリオレフィンも日本で2位、アジアで4位という地位を占めている。
 
 これらのコア事業を中心に海外展開に積極的に取り組んできたが、今後もアジアでは相次いで生産拠点を立ち上げる。売上高でみると、同社グループの海外売上げ比率は2000年の20%から01年27%、03年には3,370億円を売上げ、海外比率を30%に上げる方針。「海外事業が事業規模拡大を牽引し、収益の柱になるようにしたい」といっている。