2003年10月07日
有害大気物質の「自主管理」好調、削減目標大きく上回る
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:日本化学工業協会

 産構審の有害大気汚染物質対策WG(座長、中西準子横浜国大教授)は7日、第6回会合を開き、ベンゼンなど有害大気汚染物質の14年度の「自主管理計画」実施状況をまとめ、報告した。関連74団体の実績をもとにまとめた。
 
 それによると、対象12物質の14年度の総排出量は約1.9万トン、年間目標達成率125%と目標を超えた。基準年度である11年度の約3.8万トンからは49%の大幅削減、また前年度の13年度と比較すると総量で約0.4万トン、19%の減少。15年度目標量の約1.5万トンを約0.4万トン上回る程度にまで削減が進み、「取り組みは、当初計画以上に進んでいることが明らかとなった」と評価している。
 
 個別物質ごとにみると、14年度にすでに15年度の削減目標を達成したのは、対象12物質のうち1,3-ブタジェン(達成率129%)、トリクロロエチレン(126%)、ベンゼン(121%)、アクリロニトリル(115%)、1,2-ジクロロエタン(105%)の5物質となっている。
 
【団体別の15年度目標達成物質と達成率】
◇日本化学工業協会:アクリロニトリル(115%)、1,3-ブタジェン(129%)、ベンゼン(131%)、1,2-ジクロロエタン(105%)、クロロホルム(131%)
◇日本鉄鋼連盟:ベンゼン(103%)
◇日本自動車部品工業会:ジクロロメタン(115%)
◇日本コークス協会:ベンゼン(146%)
◇日本産業機械工業会:ジクロロメタン(146%)
◇日本製紙連合会:ベンゼン(109%)
◇日本金属熱処理工業会:ジクロロメタン(348%)、テトラクロロエチレン(300%)、トリクロロエチレン(165%)