2003年10月17日
バイオマス燃料には「長期戦略が必要」自工会が意見
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本自動車工業会

総合資源エネルギー調査会石油部会は17日、燃料政策小委員会(委員長、御園生誠・工学院大学教授)を開き、バイオマス燃料に対する自動車側の考え方について日本自動車工業会(自工会)の三枝省五委員から意見を聞いた。これまで同小委ではバイオマス燃料の導入を前提に物性問題や環境への影響、供給安定性などについて検討してきた。
 
 この中で自工会側は、バイオマス燃料導入への考え方として(1)安全性、排出ガス、大気環境への問題がない(2)CO2削減量に対して費用対効果が適切である、などから、「国の導入検討には積極的に協力したい」との考えを示した。
 
 その場合、導入に必要なの条件として、次の点を挙げ、今後検討するよう求めた。
(1)既販車に問題がある場合、これが十分少なくなるまで導入しないか、誤注入が防止できる施策が行われること
(2)対応車導入に当たっては、適切なリードタイムが確保されること
(3)燃料の適切な品質管理が行われること
(4)国民負担が発生する場合、その負担の納得性が得られること
(5)エネルギーセキュリティー上有効または問題がないこと 

 また、「国益を踏まえて、一次エネルギー全体の長期戦略に基づくバイオマス燃料の位置付けの国としてのコンセンサスが必要である」との点を強調した。