2003年10月22日
ブループラネット賞の3博士会見「地球環境への思い熱く」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:旭硝子

 財団法人・旭硝子財団(瀬谷博道理事長)は22日、東京・赤坂のホテルで2003年度の地球環境国際賞「ブループラネット賞」を受賞した、米国のジーン・E・ライケンズ、F・ハーバート・ボーマン両博士と、ベトナムのヴォー・クイー博士の3氏による受賞記念記者会見を行った。23日に国連大学(東京都渋谷区)で開催される「記念講演会」に先立っての会見。
 
 瀬谷理事長の挨拶のあと、3氏はそれぞれに受賞の喜びや、これまでの研究業績、地球環境への思いなどを語った。最初にスピーチしたライケンズ博士(生態系研究所理事長兼所長)は、40年にわたって取り組んできた「ハバード渓流域生態系の研究」によって、北米の化石燃料と酸性雨のとの関係が明らかになったと述べたあと、「私たち人間は、自然の生態系が与えてくれている水や大気、植物といったすばらしいサービスを、必要もなく壊しつづけている」と、警告した。
 
 ライケンズ博士とボーマン博士(エール大学名誉教授)は、共同で「渓流域全体の水や化学成分の収支を長期間測定し、人間活動が生態系に及ぼす影響を総合的に解析」した功績が評価され「ブループラネット賞」受賞となった。
 
 また、ヴォー・クイー博士(ベトナム国際大学ハノイ校教授)は、「戦争で荒廃したベトナムの自然環境を住民参加型プロジェクトによって保全・修復」した、熱意や活動が認められ、今回の晴れの受賞となった。