2003年10月22日
デュポンが透明テフロンの新品種を開発
落水性、耐熱性、防汚性をさらに向上
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:デュポン

 デュポンは同社固有の透明フッ素コーティング材料「テフロンクリアコート」の新品種の研究開発に取り組んできたが、ほぼ狙い通りの技術を確立できたため工業化計画の煮詰めに入った。
 
 「テフロンクリアコート」は、フッ素樹脂「テフロン」特有の耐熱性、撥水・撥油性、耐久性などの機能に加えて透明性も併せ持つ点が大きな特徴。デュポンが独自の研究で99年に開発に成功した。いらいオーブンレンジ、クッキングヒーターなどの家電製品やエンジンパーツ、半導体部品用治具などの工業部品分野を中心に順調な成長を遂げている。
 
 そうした中で同社が新たに上市すべく開発に取り組んでいるのは、「テフロンクリアコート」の持つ特徴のうちの落水性、耐熱性、防汚性などの機能をもう一段レベルアップした新規グレード。例えば耐熱性については、350度Cの高温に最大1万時間耐えられるように持っていく考えであり、また落水性で言えば、自動車の窓にコートした場合これまで以上に雨滴がスムースに流れ落ちるように性能アップを図ることにしている。04年半ばには上市したい考え。
 これによって、自動車の窓ガラスやエンジンパーツ、あるいは家屋の床や窓ガラス、さらには食器などこれまで以上に多彩な分野に市場が広がっていくことが予想される。