2003年10月23日
塩ビ樹脂9月も堅調、武田会長「今年の内需、悪くない」
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 VEC(塩ビ工業・環境協会)の武田正利会長(鐘淵化学工業社長)は23日の記者会見で、今年の塩ビ樹脂の国内需要について「当初は120万トンと予想したが、去年並みの144万トン位までいきそうだ。そう悪い数字ではない」と語った。
 
 国内では「電線向けなど、軟質用の低迷が続いているのが気がかりだ」としながらも、硬質用はパイプ向けを中心に堅調で、5月以降6ヵ月連続前年水準を上回っている。「このままの調子で10〜12月もいけば、今年の出荷量は144万トン程度までいくだろう」と、まずはほっとした表情を見せた。
 
 一方、海外市況もこのところ上昇基調にあり、アジア市場は現在トン当り650ドルと、SARSの影響で冷え込んだ今年5月ごろに比べて約100ドル上っている。「中国のダンピング問題決着が市況にプラスになったとは思えないが、理由はよくわからない」と、武田会長。いずれにせよ、今後は為替の影響が避けられず、原料価格動向など、「先行きの見通しはなおつかみにくい状況」のようだった。(注:VECが発表した9月の生産、出荷実績はニュースリリースにあります)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/031023vec.tif