2003年10月23日
出光興産、世界最長寿命の有機EL開発に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は23日、液晶やプラズマに次ぐディスプレイ用材料として期待されている有機EL(エレクトロルミネッセンス)の長寿命化に成功したと発表した。開発に成功したのは緑色と青色で、緑色は他社に比べて5倍、青色は同社比2倍寿命が長くなり、世界最長という。従来の赤色有機ELと組み合わせればフルカラー表示が可能。来春から携帯電話やデジタルカメラ用にサンプル販売する。
 
 緑色有機EL材料は、光の三原色(赤、緑、青色)のうち、緑色発光に新たな分子構造を発見した。半減寿命(明るさが半分になるまでの時間)は7万時間以上。また青色発光でも新規に分子構造を見出したことにより、半減時間2万時間以上の長寿命化を達成した。

 この開発によって、携帯電話、カーオーディオ、カーナビ、中小型テレビ等のフルカラー有機ELディスプレイが実用化できる。これらの材料を用いることにより、白色発光の性能も大きく向上するため、バックライトや照明等、さらに多様な用途展開が可能になるという。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/031023idemitsu.tif