2003年10月24日 |
汎用4樹脂の出荷の1〜9月累計、PPとLDが前年超え |
ポリオレフィン3樹脂は当初の予想を上回るレベル |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:経済産業省 |
汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の出荷の今年1〜9月の累計は、PPとLDPEが前年同期の実績を上回ったものの、HDPEとPSは前年割れとなった。もっとも、ポリオレフィン3樹脂の対前年同期比は昨年末に経済産業省製造産業局や関係業界がまとめた今年年計の前年比をいずれも若干上回るレベルとなっている。 4樹脂の実績の中で特に目を引くのはPPが3.5%の伸びを遂げている点だ。当初の年計の予想は2.9%増となっていたが、いまのところそれを0.6ポイント上回っている。ただし、これには輸出が27.5%もの大幅増となっていることが大きく寄与している。国内向けは1.1%増にとどまり、当初の年計の予想の3.3%増を大幅に下回っている。 LDPEの総出荷量も前年同期を1.2%上回っている。当初の年計の予想はEVAも含めて前年を2.0%%下回るというものであったが、国内向けが予想とほぼ同じ2.3%増となり、一方の輸出の減少規模が予想比べてかなり小さかったためトータルでは予想とは逆の前年超えとなっているもの。 HDPEは、国内も輸出も前年同期をわずかながら割り込んでいる。ただし、縮小率は当初の年計の予想の3.9%減を大幅に下回る1.0%減にとどまっている。 PSも国内と輸出の両方が前年同期を下回っている。国内向けは0.4%減なのでおおむね横並びと言えるが、輸出は46.8%もの縮小となっている。各社が採算割れとなる成約を思い切って見送る行動に出たことによるもの。 残る3ヶ月については、中国向け輸出がどのていどの規模になるかが不透明だが、国内むけは前年同期を下回ることにはならないと見る向きが樹脂業界に多い。 各樹脂の出荷の1〜9月の累計は以下の通り。単位はトン。かっこ内は前年同期比。 [LDPE] 国内 1,172,286(102.3%) 輸出 161,327( 93.8%) 合計 1,333,613(101.2%) [HDPE] 国内 701,727( 99.4%) 輸出 149,494( 97.2%) 合計 851,221( 99.0%) [PP] 国内 1,867,295(101.1%) 輸出 235,695(127.5%) 合計 2,102,990(103.5%) [PS] 国内 671,483( 99.6%) 輸出 58,008( 53.2%) 合計 729,497( 93.1%) |