2001年11月27日
積水化学、高濃度クリーンオゾン水によるレジスト除去技術の開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業は27日、オゾン透過性に優れた中空糸膜を開発し、その特徴を生かして無公害、高速およびクリーンな半導体レジスト除去技術を開発したと発表した。

 このところ、半導体ウエハーや液晶基板の洗浄、レジスト除去には、硫酸過酸化水素や有機溶剤などの化学物質に代わって、オゾン水法が注目されている。
 
 オゾンは反応後は無害な酸素になるので、使用後の排水処理工程を必要としない完全クリーンな処理法である反面、元来、水に対して難溶性であり、高濃度に溶解させることが困難なため、十分な反応速度が得られず、従来の化学物質法に代替できなかった。
 
 一方、半導体ウエハーへの応用は、高反応速度の確保やウエハーのクリーン性の維持などの理由により、洗浄(純水洗浄やリンス)工程以外には実用化されていなかった。
 
 同社が開発した技術は非多孔性膜を利用しているため、オゾンガスはいったん膜に溶解し、固体である金属などの固形分は透過しない。このため得られるオゾン水は常にクリーン性を維持しているという。
 
 なお、同社は12月5~7日、幕張メッセで開催される「セミコンJAPAN21」に同装置を展示する。