2003年10月31日
カーボンブラックの9月の出荷、18ヶ月振りに前年割れ
タイヤの生産の22ヶ月振りの前年割れが響く
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:ブリヂストン、カーボンブラック協会

 カーボンブラック協会が30日に集計したところによると、カーボンブラックの9月の出荷数量は前年同月比98.6%の6万5,449tとなった。カーボンブラックの単月の出荷数量が前年同月を下回るのは18ヶ月振りのこと。タイヤの生産が22ヶ月振りに前年同月を下回ったことが要因と見られている。生産も同98.7%の6万5,208tに縮小した。
 
 9月の出荷数量が前年同月を下回ったのは、圧倒的多数を占めるゴム用ファーネスが同98.2%に縮小したため。
 カーボンブラックの生産・出荷数量は、もともと自動車ならびにタイヤの生産動向に大きく左右される構図となっている。このうちの自動車の9月の生産は前年同月比101.6%の93万2,274台となり、3ヶ月振りに前年同月を上回った。これは、国内販売が6ヶ月振りに、また輸出が5ヶ月振りにそれぞれ前年同月を上回ったことによる。ところがタイヤの生産は、逆に同96.4%の10万1,804tと落ち込んだ。これはブリヂストン・栃木工場の火災によるもので、カーボンブラックの9月の出荷の減少はこの火災によるタイヤの減産が大きく影響してのものと見られている。
 
 もっとも、1月から9月までの累計は生産が前年同期比105.8%の58万6,130t、出荷が同104.4%の58万187tと引き続き高いレベルにある。
 
 カーボンブラックの9月の生産・出荷数量は以下の通り。単位はトン。かっこ内は前年比。右は1月からの累計。
 [生産]
 ゴム用ファーネス  61,421( 98.2%) 549,999(105.5%)
 非ゴム用その他    3,787(107.6%) 36,131(109.5%)
 合計        65,208( 98.7%) 586,130(105.8%)
 [出荷]
 ゴム用ファーネス  61,511( 98.2%) 545,828(104.6%)
 非ゴム用その他    3,938(105.5%) 34,359(100.4%)
 合計        65,449( 98.6%) 580,187(104.4%)