2003年11月04日
旭化成L&Lの高機能シート加工事業がタイと中国でスタート
日系の電機・電子企業や自動車メーカーのニーズに対応
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ライフ&リビング

旭化成ライフ&リビング(旭化成L&L。9月30日までは旭化成の生活製品カンパニー)のポリエチレン系高機能シートをユーザーのニーズに合致した機能性の緩衝・梱包材に現地で加工する事業がこのほどタイと中国で相次いでスタートした。
 
 一つは、機能性緩衝・梱包材の有力企業の株式会社生出と旭化成L&Lなどが共同出資してタイに設立した「生出タイランド」による家電向け並びに自動車部品向けの機能性緩衝・梱包材の事業。もうひとつは、旭化成L&Lや上野システックなど3社の共同出資会社が全額出資で香港に設立した「威龍包装材料」による事務機器向けの同緩衝・梱包材ビジネス。
 いずれも、旭化成L&Lが鈴鹿工場で製造した高発泡ポリエチレンシート「サンテックフォーム」と低発泡ポリエチレンシート「メフ」の2種類のシートを現地のユーザーのニーズに合致した形状と機能を持つ緩衝・梱包材に加工し、販売していくワールド・ソリューーション型ビジネス。当面の納入先は、タイの場合が日系の家電メーカーと自動車メーカー。香港では、同じく日系の事務機器メーカーが中心となる。
 「生出タイランド」は、チョンブル県アマタナ工業団地内でこのほど加工工場の開所式を開いて本格的な生産・販売活動を開始した。一方の「威龍包装材料」は、深せん地区の新工場で同じくオープンセレモニーを開催したのを機に本格操業をスタートさせた。
 
 旭化成L&Lは、10月1日の分社化・再スタートを契機にプラスチック製高機能生活関連製品事業の国際展開にこれまで以上に積極的に取り組む構え。タイと中国における「サンテックフォ−ム」と「メフ」の加工事業が軌道に乗ればモデルケースの一つとなる。