2003年11月06日
中国の汎用樹脂輸入、POとABSは前年以上に活発
1〜9月の累計、PVCとPSは前年同期を下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社の調べによると、中国が1月から9月までの間に海外から輸入した汎用樹脂の通関数量は、ポリオレフィン3樹脂とABSが前年同期を上回っているが、PSとPVCは逆に前年をいまなお下回るかたちとなっている。なかではPPの9.8%増が特に目を引く。機械工業部品向けとフィルム向けに需要が活発化していることによるもの。
 
 汎用各樹脂の1〜9月の輸入の累計は、LDPE(L-LDPEを含む)が前年同期比101.3%の183万9,900t、HDPEが同102.5%の161万1,500t、PPが同109.8%の198万1,100t、PSが同93.0%の102万1,400t、PVCが同96.5%の128万9,700t、ABSが同104.2%の129万1,700t--となっている。 国別では、依然として台湾と韓国が多くのシェアをキープしている。台湾はPSとPVCとABSの3樹脂でトップを維持、韓国はHDPEとPPで最大シェアを確保している。LDPEではサウジアラビアがランク第1位を占めている。

 日本品は、PVCこそ第2位に位置しているが、ABSは第3位、LDPEとHDPEとPSはともに第5位、PPにいたっては第7位となっている。昨年までに比べると全体にランクが下がっている。日本品の同期の輸入通関数量は以下の通り。LDPE=104,315t(前年同期比81.4%)、HDPE=100,900(95.5%)、PP=135,200(102.7%)、PS=87,000(74.1%)、PVC=314,900(79.9%)、ABS=111,700(100.9%)。