2001年11月26日 |
経産省が26日に内分泌かく乱作用委員会を開催 |
15物質の有害性評価と今後の取り組みを論議 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局は26日、化学物質審議会管理部会・審査部会の下部組織である「内分泌かく乱作用検討小委員会」の平成13年度第2回会合を開いた。 この日のテーマは(1)個別物質の評価(2)内分泌かく乱作用に関する試験法の開発状況(3)内分泌かく乱物質問題に関する今後の取組み--の3点であった。 このうちの、(1)の個別物質評価については、ノニルフェノール、ビスフェノールA、フタル酸ジエチル--など合計15の化学物質それぞれに関する多くの専門家の有害性評価の内容を事務局である同局が報告して討議を求めた。 その結果、スチレンダイマー・トリマーに関しては、すでに多くの研究でかく乱作用が認められていないので追加試験は不要との見解がまとめられた。またポリ臭化ビフェニールについては、製造と輸入が行なわれておらず、環境からの直接の検出もないので緊急対応の必要がないとの結論になった。オクタクロロスチレンの場合は、ヒトの内分泌系や生殖器への影響の報告はないが、追加試験の必要の有無は環境への放出暴露などの暴露状況を勘案した上で判断するのが望ましいとの点で意見が一致した。 一方、n-ブチルベンゼン、フタル酸ジシクロヘキシル、ベンゾフェノン、2’4-ジクロロフェノール、フタル酸ジエチル、フタル酸ブチルベンジル、4-ニトロトルエン、アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル--については、これまでの知見に現在実施中の2世代繁殖毒性試の結果を加えて内分泌かく乱作用とそれによる毒性影響の有無を総合的に評価することで意見がまとまった。 また、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ノニルフェノール、ビスフェノールA--に関しては、有害性評価や暴露評価を踏まえてリスク評価を実施し、適切なリスク管理のあり方を検討する必要があるとの見解がまとめられた。 同局では、今回まとめられたこうした見解をOECDに報告し、国の内外からの意見を聴取してそこで得られた意見を検討した上で現在実施している関連試験の結果を加えて文書に仕上げて公表する考え。 |