2003年11月11日
ミツイ・エラストマーがシンガポールで11日竣工式
高機能エラストマーの現地生産が順調に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学の全額出資によるラストマーの製造・販売会社「ミツイ・エラストマー・シンガポール社(MELS)」は11日、現地のリッツカールトンホテル・シンガポールで高機能エラストマー(商品名・タフマー)新設備の竣工式を開いた。
 
 この日に竣工が披露されたのは、同社がジュロン・アイランドに建設した年産能力10万トンプラント。メタロセン触媒による世界最新鋭設備で、設備規模はエラストマー専用では世界最大。建設総所要資金は1億米ドル。営業運転は今年4月であった。「タフマー」は、ポリオレフィンの衝撃強度や柔軟性の向上に大きく寄与する点がアジア地域の需要家の間でも評価され、需要も急速に拡大しつつある。こうした中だけに、今回の同プラントの建設の持つ意味は大きいと同社では説明している。
 
 同プラントの稼動によって三井化学グループの「タフマー」の保有設備能力は、三井化学・千葉工場の同10万トンと合わせて同20万トンとなった。アジア地域で最大のシェアである。

 三井化学は、シンガポールの設備では主として汎用に近いタイプの品種に重点を置き、一方の千葉では主に高機能・高付加価値タイプのグレードをメーンに生産していくことでそれぞれの設備を効率的に活用していく考え。
 
 なお、三井化学のシンガポールにおける石油化学プラントは、既存のフェノール設備(年産25万トン)、ビスフェノールA設備(同21万トン)と今回の高機能エラストマー設備の計3種類となった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/031111mitsui.pdf