2003年11月13日 |
昭和電工、次世代型CMPスラリーの生産設備を増強 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工は13日、線幅90nm(ナノメートル)という次世代型半導体の微細加工用高純度セリア系 CMPスラリー「GPL」(商品名)の需要増加に対応するため、信州事業所(長野県塩尻市、丸田節雄所長)の生産設備を増強したと発表した。 CMPは"Chemical Mechanical Polishing"の略で、同社がもつ無機化学と有機化学の融合によって生れた研磨材。添加剤の組み合わせにより、研磨面の平坦化や研磨したい部分だけの選択的加工を実現した。研磨性に優れ、半導体デバイスの素子分離用や、品質要求の厳しいSTI用途で多く使用されている。 半導体の加工工程における線幅は、2001年の130nmから2004年:90nm、2007年:65nm、2010年には45nmと微細化の一途をたどっている。このほど量産化を開始した90nm品のSTI用研磨材には、130nm対応までの主流であるシリカ(二酸化ケイ素)系に代わり、セリア系CMPの必要性が増している。こうした動向に対応するため、同社はGPLの生産設備をこれまでの年産200トンから300トンに増設した。 また、現在量産に向けて開発が進む線幅65nmの最先端半導体の微細加工では、ロジックデバイスでの配線材料がアルミニウムから銅へのシフトが進むこと、Ultra-Low-k(超低誘電率)材の採用、配線層の多層化が進むこと、などスラリーの高性能化が求められている。こうした要請に応えとうと、同社では、新たな高性能Cu(銅)用CMPスラリーを開発を急いでいる。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1511 |