2003年11月13日 |
冨澤・三菱化学社長が会見「財務体質の改善順調」 |
新中計進捗「2年後の営業利益1,000億円」達成に自身 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:PSジャパン、日本ポリエチレン、日本ポリプロ、三菱化学 |
三菱化学の冨澤龍一社長は13日記者会見し、新中期経営計画「革新-Phase1」の進捗状況や当面の経営施策について語った。この中で、新中計の進捗状況については「有利子負債の圧縮が当初計画を上回るペースで進み、ポートフォリオの改革も着実に実行できつつある。全体的におおむね順調な進捗状況にあると」と、同計画が順調に運んでいる点を強調した。 また、今後の施策については「増収・増益を2年、3年、4年と継続していくことが大切で、ついては、現在進めている事業の提携・統合の一層の推進と、その効果の早期実現を図るとともに、三菱グループの総合力の強化に一段と力を入れていきたい」と語った。さらに「こうした課題を着実にクリアしていけば、現在掲げている"04年度の営業利益1,000億円以上"という目標は十分クリアできる」と、目標達成に自信をみせた。 【冨澤社長の発言要旨】 (1)中間期の連結業績は増収・増益となったが、過去数年は好業績を2年続けてきた経験がなく、のこぎりの歯のように好調と不調を繰り返す形となっている。今後はやはり2年、3年、4年と連続して好業績を上げていくようにしなければならない。 (2)そのためには、今年度からスタートした新中期計画のアクションプランを着実に実行していくことが大切だ。さいわい、重要課題の一つである「財務体質の強化」は極めて順調に進んでいる。01年に1兆516億円に達していた有利子負債は現在では9,200億円まで縮小できている。予定より早いペースであり、04年度までに1,800億円削減して8,700億円にするという目標は十分クリアできる見通しある。 (3)「ポートフォリオの改革」も、事業の提携・統合や事業の譲渡などが円滑に進展している。PSジャパンの設立、日本ポリエチレンや日本ポリプロの設置、ハードディスク事業の譲渡などが主なものとして挙げられる。これからもなおいくつかの案件を実行に移し、その効果が業績面にきちんと反映されるようにしたい。 (3)もう一つの重要テーマーの「グループ総合力の強化」については、◇ソルーション・ビジネスの展開◇中国拠点の強化◇グリーン調達への対応、などの課題を着実にクリアしていきたい。レスポンシブル・ケアやコスト・リダクションにもグループ全体で効率的に取り組んでいく必要がある。レスポンシブル・ケアでは、OBやシニアエンジニアをメンバーに加えたセーフティレビュー(SR)専門チームを発足させたので、この機能もフルに活かしながらこれまで以上に保安安全に万全を期していく考えだ。 (4)また、成長に不可欠なのは研究開発力の強化なので、新発足の三菱化学科学技術研究センターの活用や、研究テーマの国内外からの公募など様々な手法を講じながら市場のニーズに即した成果をきちんと挙げていける仕組みを整えていきたい。 |