2003年11月18日
三菱樹脂、塩ビリサイクル材を使用した三層構造の「公共ます」発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱樹脂

 三菱樹脂はこのほど、独自の技術によってリサイクル材を中間層に使用した三層構造の下水道用硬質塩化ビニル製公共ます(商品名:ヒシ小口径マス リサイクルシマス)を「起点形ドロップ」の新タイプとして追加し、20日から販売開始すると発表した。3年後1億円の販売を目ざす。

 同社は、1月から業界初となるリサイクル原料を中間層に使用した硬質塩化ビニル製公共ます「ヒシ小口径マス リサイクルシマス」シリーズを発売し、自治体のグリーン購入推進などを背景に売上げを伸ばしてきた。
 
 一方、リサイクル原料を使用した再生塩ビ管「リサイクル発泡三層管」「リサイクル三層管」は、グリーン購入法の特定調達品目(公共工事)に指定されるなど、リサイクル材を利用した資源循環型の配管材はさらに需要拡大が見込まれている。

 このため同社では「ヒシ小口径マス リサイクルシマス」シリーズの品揃え充実を図ろうと、急傾斜対応用だけでなく、現場での施工し易さが特長の「起点形ドロップ」タイプを発売することにした。

 三層構造は、使用済み塩ビ管・継手などのリサイクル原料を中間層に挟み、内外層には塩ビ樹脂を使用。従来困難だった塩ビ樹脂の三層射出成形技術を開発したことにより可能となった。また、内外層には塩ビ樹脂を使用しているため、優れた耐薬品性、水理特性、熱的性質及び機械的強度をもっている。設計積算価格も現行の「起点形ドロップ」と同価格としている。

【用語説明】
・公共ます
自治体が管理する下水道本管と宅地内の排水管との接続部分に設けるますのことで、1区画に1個設置し、設置や維持管理は地方自治体が行うため公共ますと呼ばれている。
・起点形ドロップ
公共ますのタイプの一つ。本来、宅地からの排水管が急傾斜の場合などに使用されてたが、流入する配水管を任意な位置で接続でき、施工が容易なため広く使用されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1525