2003年11月19日
ナフサの国際スポット相場、300ドル台が続く
原油高騰や投機買いの活発化も要因か
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター筋の調べによると、石油化学用ナフサの国際スポット相場がこの一週間にわたって各地で急騰、特に日本の石化企業や商社などが国際市場で契約するスポット価格の上昇率が高く連日トン当たり300ドルを超えている。
 
 先週の日本着値(C&F/ジャパン)の平均は、プレミアムを含めるとトン307〜308ドルとなった模様。プレミアムを別にしても303〜304ドルになったと見られている。1週間単位での300ドル台乗せは今年3月第2週の373〜374ドルいらいのこと。今年に入ってのボトムは5月第2週の224〜225ドルであったので、それとの対比は約83ドルのアップということになる。週明けは、プレミアム含みで320ドルまで上昇した様子。
 
 エチレンセンターの間には、最近の高騰の要因として(1)原油相場の続騰(2)国際投機筋の活動の活発化(3)西欧の需要の回復とそれに伴うアジア地域の需給の引き締まり--の3点を挙げる向きが多い。これは、先週1週間でWTIの相場が6%弱上がるなど原油のスポット相場全体が再騰の傾向をたどっていることや、これまで恒常化していた西欧からアジア地域へのナフサの流入がここにきて完全に停止したことなどを考慮してのもの。もっとも、これからのスポット相場の行方については各社とも全く予想できないとしている。