2003年11月19日
三井化学、ポリエチレンの在庫を大幅に削減
在庫率“1ヶ月分以下”の実現に成功
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はかねてから高密度ポリエチレンの在庫の縮小に懸命に取り組んできたが、9月末でついに出荷量対比0.97ヶ月相当分まで縮小することに成功、10月も同じレベルを維持できているという。ポリオレフィンメーカーの中で在庫率「1ヶ月分」を割り込んだのは今回の三井化学が初めて。
 
 同社が同樹脂の在庫の縮小に積極的に取り組んできたのは、コスト競争力の強化には在庫負担の軽減が不可欠なため。同樹脂業界の平均在庫率は1.65ヶ月となっていたが、同社ではそれを今年9月までに1ヶ月分以下に縮小することを目標を掲げて実現に挑戦してきた。
 
 今年3月の時点では1.6ヶ月分であったが、半年で0.6ヶ月分の削減に成功したもの。これには、同じタイミングで生産品種の思い切った削減に取り組んできたことも大きな効果を上げたようだ。

 今年春までの同社の工業化グレード数は、大まかに分類しておよそ90種であった。それをこの半年の間に順次整理・削減して現在は約60種まで減らすことに成功している。今回の在庫数量の削減にはこれが大きく寄与したわけだが、同時に、このグレード数の削減によって同樹脂の生産と物流のコストの合理化も大きく促進されつつあるという。