2003年11月24日 |
日本ゼオン、水島・徳山に「保安検査不備」行政処分 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:日本ゼオン |
日本ゼオンは21日、水島、徳山の両工場が、高圧ガス保安法に基づく認定保安検査不備により、同日付で経産省から認定取消しの行政処分を受けたと発表した。水島工場では、肉厚検査の一部に測定の抜け落ちがあった。徳山工場では、実際には保安検査を行っていないのに、検査記録に「適」と記載し報告していた。同社では「関係者の信頼を裏切る結果を招いた」と謝罪し、役員報酬の一部返上などの措置を決めた。 同社は、8月8日付で経産省原子力安全・保安院から認定検査実施状況について報告指示を受け、詳細な総点検を行った。その結果、水島工場では2002年度に実施した肉厚検査の一部に、測定の抜け落ちがあったことが判明した。徳山工場でも1998年度から2002年度の間に実施した緊急遮断弁検査で、一部検査を行っていないにもかかわらず、保安検査記録届書に検査結果を「適」と記載して報告していた。 同社は、9月5日付で経産省原子力安全・保安院に対して、これらの事実を報告した。経産省からは11月21日付で、水島工場には「認定完成検査」実施者と「認定保安検査」実施者の認定取消し処分、徳山工場には「認定保安検査」実施者の認定取消し処分を受けた。これを受けて同社は、安全確認のため両工場の関係設備を順次停止する作業に入った。 同社では今回の保安検査不備について、社内の法令順守に対する意識や、検査管理体制が不十分だったことを原因にあげ、今後は全社の意識改善と検査組織の見直しに全力をあげ、再発防止に努める。一方、経営陣は責任をとり、会長、社長、専務、常務、担当取締役が報酬の一部を返上することを決めた。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/031124nihonzeon.tif |