2003年11月25日
電気化学工業、今年度通期は過去最高益見通し
04年3月期中間決算を説明、44億円の純利
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:デンカポリマー、電気化学工業

 電気化学工業は25日、2004年3月期中間決算の概要を説明した。同期の連結売上高は1,203億円(前年同期比29億円増)、営業利益91億円(同4億円増)、経常利益74億円(同17億円増)で、中間純利益は44億円(同16億円増)。
 
 また通期見込みは売り上げ2,470億円(同32億円増)、営業利益210億円(同30億円増)、経常利益165億円(同39億円増)、純利益90億円(同42億円増)を予想している。通期純利益90億円のうち、単体が75億円(同39億円増)を占め、過去最高となる見通しである。
 
 晝間社長は「財務内容にかかわる数字がよくなった。しかし十分とはいえない。来年度以降、高い目標に向かって攻めたい」と抱負を語った。

 3月期中間連結決算を部門別にみると樹脂化成品が383億円(同48億円増)と売り上げを大幅に伸ばした。有機・無機、機能・加工、セメント建材、その他はいずれもダウン。営業利益では樹脂化成品(同10億円増)、セメント建材(同5億円増)が黒字だった。樹脂化成品はコストダウンとスチレンモノマーなどの需要増と利益改善、セメントは自助努力による改善。

 商品別ではABS樹脂の耐熱性向上剤「IP」、熱収縮フィルム「クリアレン」の需要がふえ、輸出も拡大している。リュウマチ剤の「ヒアルロン酸」はこのほど年産750万本まで設備を倍増、来年春にはフル操業に入る。シェアもこれまでに20%から23〜24%に伸ばしている。

 10月に合併した東洋化学の業績も順調。デンカポリマーは市況の低迷で不調。なお、電化は前3月期に80億円の特別損失を計上した。