2003年12月02日
ポリオレフィンも中国向け価格が上昇
L-LやHDPEの12月渡し分は50〜60ドルアップ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三菱商事

 三菱商事など大手商社によると、塩ビ樹脂に続いてポリオレフィンも中国向け価格が大幅に上昇してきた。
 
 12月の引渡し分は、L-LDPEがトン当たりCFR(以下同)720〜740ドル、HDPEが740〜750ドル、HP-LDPEが770〜780ドル、PPホモポリマーが730〜750ドル--となっている。
 11月渡し分の平均に比較すると、L-LDPEは60〜80ドル、HDPEは50〜60ドル、HP-LDPEは30〜50ドル、PPホモポリマーは30ドル前後高い。
 
 L-LDPEの上昇は、中国北部におけるマルチフィルムの需要期入りによるもの。4μ前後まで薄肉製膜できる日本品が特に人気を呼んでいるという。HDPEの高騰は、韓国の湖南石油化学のHDPEプラント3系列のうちの1系列の爆発事故による需給のタイト化が影響してのもの。また、中国の加工企業の多くが米国向けレジ袋の生産に一段と拍車をかけていることも要因の一つとなっている模様。PPとHP-LDPEの続伸も、内需の活発化に加えて加工製品の対米輸出が拡大していることによるところが大きいという。
 
 ただし、来年1月14日以降のしばらくは加工企業の全てが旧正月休みに入るので輸入商談が激減し、相場の低下は必至となる。