2003年12月03日
「その他プラ製容器包装」の再資源化が大幅な伸び
コークス炉利用の拡大に加えてガス化が急速に普及
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:帝人

 日本容器包装リサイクル協会の調べによると、容器包装リサイクル法に基づく樹脂製容器包装の再資源化(リサイクル)活動が引き続き順調に進展している。特に、その他プラスチック製容器包装の伸びの高さが注目される。
 
 同協会の委託による再資源化事業者の10月の再資源化数量は、PETボトルが1万1,346t、その他プラスチック製容器包装が2万2,237tとなった。うち、食品包装用白色トレイは86tとなっている。前年同月比は、PETボトルが100.8%、その他プラ製品が143.1%。
 PETボトルの伸びが極めて小さかったのは、冷夏の影響で清涼飲料の売れ行きが不振であったためと見られている。こうした中で特に注目されるのは、ボトルへのリサイクルが前年同月の34.3倍に拡大している点だ。全体に占める構成比は11.8%まで上がっている。これには、帝人繊維などの“ボトルtoボトル”の活動の本格化が大きな促進力になっていると見られる。ちなみに構成比のトップは繊維化の44.1%で、これにシート化の39.8%が続いている。
 一方のその他プラ製品が大きく伸びた要因としては、かねてから処理量が最も多いコークス炉化学原料化が前年同月比44.4%増と順調な伸びを続けたのに加え、合成ガス化が62.1%もの大幅増を遂げたことが挙げられる。
 
 こうした結果、4月から10月までの再資源化数量の累計は、PETボトルが前年同期比100.3%の7万460t、その他プラスチック製容器包装が同139.7%の13万5,162tとなった。白色トレイは同112.9%の570tとなっている。
 PETボトルの中では、ボトル化が前年同期の28倍に急拡大している点が特に目を引く。またその他プラ製品では、合成ガス化が79.1%もの増加となっている点が目立つ。これらの手法による再資源化は今後もなお大きく普及・拡大していくと予想されている。