2003年12月05日
宇部興産、業界初「廃プラの調色リサイクル技術」を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産は5日、顔料や染料で着色あるいは表面塗装された、廃プラスチックの色調を変え、表面外観の優れた樹脂を再生する技術を、業界で初めて開発したと発表した。
 
 プラスチックは通常、顔料や染料で着色して成形加工したり、表面塗装して市場に出ているが、リサイクルする場合は、様々な色が混ざり合い、黒っぽい色に限定して再利用せざるを得ないという問題があって、一つのネックとなっている。
 
 同社は、独自のコンパウンド着色技術を用い、光遮断性の強い顔料をリサイクル樹脂に使用することによって、異なる着色の廃プラスチックを要求された色に再調色するだけでなく、塗膜片などの混在物も見えにくくする技術を開発した。
 
 とくに成形品で多用されるシボ加工面では、再調色し、塗膜片を封じこめ、表面外観の優れたリサイクル樹脂による成形品を作ることができる。
 
 樹脂の種類に関係なく応用できるため、リサイクル可能な廃プラスチックの種類や範囲の拡大につながる。再生リサイクル材の使用量を飛躍的に増加させることの可能な、画期的な技術としている。プラスチックの需要家とは、すでにリサイクル樹脂の評価を開始しており、各需要家の要求に応じたリサイクル樹脂のサンプル提供を行っている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1585