2003年12月08日
昭和電工「超高輝度LED市場」に参入
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は8日、秩父事業所(埼玉県秩父市、海老沼彰所長)で、屋外ディスプレイ、照明、携帯電話、信号機、車載用途に需要が拡大している「超高輝度LED市場」向けのフリップチップ型AlInGaP系LEDチップの開発に成功したため、市場参入すると発表した。

 AlInGaP系LEDは、赤色から黄緑色の波長域をもつ高輝度LEDで、現在屋外ディスプレイ、携帯電話、車載内装用などに使用されているが、輝度の向上により照明、信号機、車載外装用など新規用途が拡大している。特に、InGaN系超高輝度LED(青色~緑色)との組み合わせによって、さらに多彩な照明用途が見込まれ、AlInGaP系LED市場は今後年率20%程度の拡大が続くと見られている。

 今回開発した超高輝度AlInGaP系LEDチップは、基板の透明化と電極構造に工夫を加えたフリップチップ構造を採用したもので、従来のチップの3倍の輝度向上を実現した。フリップチップ構造では、LEDに組み立てた際にワイヤボンドが不要となることから、パッケージの小型化、薄型化が可能となる利点もある。

 開発した製品は赤色及び橙色。輝度は市場での最高レベルにある。今後は本格量産化へ移行し、2005年30億円の売り上げを見込む。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1589