2003年12月09日 |
ANのアジア地域の価格、12月分もステイ |
中国・ユーザーの在庫調整待ち続く |
【カテゴリー】:市況 【関連企業・団体】:旭化成 |
アジア地域のアクリロニトリル(AN)価格が年内一杯、過去2ヵ月と同じレベルに据え置きとなることが確定的となった。最大の消費国である中国向けは、CFRトン当たり820〜830ドルで年内の取り引きが終了する見通しだ。 ANのアジア地域相場は、10月に20〜30ドル底上げされて以降、ほとんど変化なく推移している。旭化成などメーカー各社は、850ドルへの引き上げを目指して、中国の繊維メーカーやABS樹脂メーカーなどのユーザー各社と折衝を重ねてきたが、いずれも強い抵抗にあい実現を阻まれている。 これは、秋口にANの先高観測が同地域全体に広がったため、多くのユーザーが必要以上にANを手当てし軒並み在庫過剰となったことによる。 国内メーカーや大手商社筋では、中国のAN繊維やABS樹脂の需要は引き続き好調に推移しているので、遅くとも来年1月末にはユーザーの在庫調整が完了し、価格修正の機会が再び高まってくると予想している。 |