2003年12月11日
経産省、民間化学を対象に新技術開発のアンケート
機能性化学分野の開発ニーズを探る
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局はこのほど、化学に関わりを持つ民間企業各社を対象に化学技術の開発課題に関するアンケート調査を開始した。現段階で同局が重要と判断している技術開発課題を分野別に多数列挙して、その中から各社が現在または将来取り組みが必要と考えるテーマ、あるいはこれから取り組みを予定しているテーマをいくつか選んで回答するよう要請している。5〜10年後の事業化を考えており、なおかつ、国が支援すべきと判断できるテーマを選んで回答するよう希望している。
 これは、今年度中に経済産業省で取りまとめることにしている「技術戦略マップ」を作成するに当たって民間企業の開発ニーズを把握しておくことが重要と判断してのもの。12月25日までに回答するよう要望している。
 
 同省が例示している「機能性化学分野の技術開発課題」は、「情報通信」「ライフサイエンス」「ナノテクノロジー・材料」「環境」「エネルギー」の計5分野の合計50項目。具体的な候補テーマは以下の通り。
 「情報通信」=次世代半導体材料、次世代実装材料、分子デバイス材料、有機EL材料、モノリシックデバイス、次世代液晶ディスプレイ材料、次世代PDP材料、次々世代光ディスク材料、ホログラフィックディスク、電子ペーパー、有機光ファイバー・光回路、光応答有機材料。
 「ライフサイエンス」=医薬品中間体合成ソリューション技術、キラル化合物の製造技術、医療・生体材料、DNAチップ、バイオプロセス、バイオマス化学資源化、ぐるこーすケミストリー。
 「ナノテクノロジー」=フラーレン・カーボンナノチューブ、ナノ微粒子、ナノ超分子・高分子、有機無機ナノハイブリッド材料、ナノバッテリーテクノロジー、超強化プラスチック材、マイクロ化学プロセス、ソノ・メカノケミストリー利用材料合成、有機高分子磁気、親水性高分子ゲル、超高吸水能力樹脂。
 「環境」=エコ化学合成法の開発、リサイクラブル触媒の開発、水処理・膜技術、膜型反応器によるコンパクト化学プロセス技術、炭化水素・有機分子・ガス等の膜分離技術、マイクロ波利用技術、有害物質除去技術、鉛フリーの電子部品及びハンダの開発、代替ガス、低VOC塗料・接着剤・インキ、有害化学物質センサー、防塵技術。
 「エネルギー」=燃料電池用材料・部材、スーパーキャパシタ、色素増感型太陽電池、自動車用ポリマー部材、簡易発電・充電器の開発、光触媒による水素製造、燃料電池用ガソリン燃料のクリーン化技術、DME製造利用技術。