2003年12月11日
三井化学、BPAの輸出価格を引き上げへ
来年1月以降分を50〜100ドルアップ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は、BPA(ビスフェノール-A)の来年1月以降の船積み分の輸出価格をトン当たり50〜100ドル引き上げる方針を固めた。
 
 中国が主要市場であるエポキシ樹脂用をCFRトン当たり1,000〜1,050ドルに、また、韓国、台湾、タイなどが主な消費国であるポリカーボネート用を同1,100〜1,150ドルにそれぞれ底上げする。エポキシ樹脂用についてはシップメントベースで、PC用は1〜3月の3ヶ月を一つの単位にして新価格に切り替えることにしている。
 今回の輸出価格の是正は、BPAの原料のベンゼンとプロピレンの価格が高止まりしていることによる採算悪化を食い止めることを目的としたもの。エポキシ樹脂もPCも需要がアジア地域全体で回復しつつあり、来年1月の旧正月明けには一段と回復に加速がつくと見られている。このため、アジア地域の樹脂メーカーの多くが製品の価格修正に乗り出す構えにあり、同社の値上げ表明はタイムリーといえそう。