2001年11月22日 |
電気化学・畫間社長が「緊急収益対策」発表、半期25億円のコスト削減 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:デンカポリマー、電気化学工業 |
電気化学工業の畫間敏男社長は21日記者会見し、収益確保のため半期ベース25億円のコスト削減を目標とした「緊急収益対策」を実施する、と発表した。同社は9月中間期決算で売上高10.1%減、営業利益43・3%減の減収減益を計上したことから、緊急対策に取り組むことにした。 削減目標25億円の内訳は◇原材料費10億円◇人件費6億円◇固定経費6億円◇物流費3億円で、うち20億円を期間収支に反映させる。人員削減は行わず,研究開発費や重点事業への投資は抑制しない。 また、同社は2002年4月から「安定高収益企業への進化」を目的とした改革プログラムを実施する。収益、キャッシュフロー重視を徹底するほか,重点事業の成長加速、グループ戦略強化など事業戦略を鮮明化し、収益力の高い企業体質を目ざす。 畫間社長は、「上期赤字を出したが、通期では黒字を確保し配当したい。内外の景気低迷が長期化する中、現状は厳しいが悲観はしていない。基幹事業である肥料や無機・有機化学、セメントなどは比較的安定した収益を上げている。過去に取り組んできた改善、合理化策が生き、“のりしろ”もまだ残っている」と語った。 今後の事業戦略として、樹脂加工部門では東洋化学・デンカポリマーなど関連事業の連携関係を強化する。スチレン系は石油化学の柱として重要なのでモノマー、ポリマー、ABS樹脂、透明生樹脂、OPSシート原体など関連部門を連結し、より競争力をつける。 透明性樹脂「クリアレン」は来年秋には年産5万トンへの倍増工事が完了する。OPS原体2万トン設備もフル稼動中なので、デンカポリマーの成形品とともに5割増工事に着手した。 また医薬品事業では新薬「スベニール」が好調で今秋350万本設備を100万本増設したが、同時に倍増工事にも着手、1年後には750万本体制とする。 セメント部門はマーケットが縮小し競争も激化しているが、青海工場は立地条件に恵まれている。地場産業としてやっていける。 特殊混和材ではコンクリート補修の新会社「デンカリノテック」が本格活動をはじめた。数年後100億円の規模を目ざす。 畫間社長は「これからは連結経営を念頭に置いた経営が重要だ。しっかりした連合体を築き、効率的で安定した経営ができるよう革新的な取り組みをしていきたい」と語った。 |