2003年12月15日
東ソー、中国向けVCMの価格を12月分も引き上げ
00年3月いらいの600ドル台乗せの610〜620ドルに
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:東ソー

 VCMのトップメーカーの東ソーはかねてから中国の需要家各社との間でVCMの12月引渡し分の価格交渉を進めていたが、トン当たりCFR610〜620ドルとすることで決着した。同社のオファー通りの価格での決着となった。
 
 11月の価格に比べるとおよそ20ドルの値上げとなる。5ヶ月連続して値上げが認められたことになる。中国向け輸出価格がトン当たり600ドル台に乗るのは00年3〜4月いらいのこと。直近のボトムである今年7月の価格を約130ドル上回る。

 中国側が今回も同社の値上げ要求を受け入れたのは、PVCの国内需要が窓枠やパイプ向けを中心に引き続き活発なことと、電力不足によって国内のVCMの生産量が頭打ちとなっていること等によってVCMの需給バランスが依然としてタイトな状況にあるため。先に決着したPVCの12月の価格は700〜710ドルで、これも需給の逼迫が強く作用して11月分を50ドル上回った。今回のVCMの決着価格は、PVCとのスプレッドの適正範囲内のレベルと言えるもの。
 
 現在東ソーでは、そのPVCの来年1月分の価格交渉を中国のユーザー各社と進めているところで、近く決着の見通し。