2003年12月18日
米国のベンゼン価格、12月は155セントに急騰
エクソン等メーカー各社はプレミアムも要求
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:エクソンモービル

 わが国の石油化学企業や大手商社によると、12月の米国のベンゼン価格は1ガロン当たり155セントに引き上げられることが確定した。トン当たり465ドルとなる。エクソンモービル、シェルケミカル、BPケミカルなどBZメーカー各社の要求がそのまま市場で受け入れられている。需要の拡大に伴う需給バランスのタイト化がBZメーカーを後押ししてのもの。
 
 12月の価格を11月の価格に比べると、同15セントもの上昇となる。前年同月に比較すると17セント高い。これに伴い、今年第4・四半期の米国市場の平均価格は149セントとなる。第3・四半期に対比すると、8セントの値上げになる。しかも、米国のBZ各社は国内ユーザーに対してプレミアムも要求している。
 
 また、エクソンモービルやBPケミカルは、アジア地域のユーザーに対して、1月の引渡し分の価格を米国のコントラクトプライスにトン当たり20〜30ドル加算する旨を通告してきてもいる。
 
 これまでのパターンからいって、日本のベンゼン価格もほぼ自動的に引き上げられることになる。かねてから日本の価格は米国のベンゼン価格50%とナフサ価格50%の構成比率で決定される慣行となっているからだ。SMメーカーやフェノールメーカーなどは、極めて厳しい局面に立たされることになる。