2003年12月25日
経産省予想、来年のエチレン需要は0.9%増744万トン
今年の生産量は4年振り前年比増の736万トンに
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経済産業省化学課は25日、石油化学製品の今年の生産実績見込み(必要量プラス在庫増減量)と来年の需要見通しをまとめた。
 
 それによると、エチレンの今年の総生産実績見込みは前年比102.9%の736万トン、来年の総需要見通し(必要量)は今年の必要量比100.9%とほぼ横ばいの744万トンとしている。
 
 今年の生産量は4年振りに前年を上回る見通し。内需量がレジンの輸入含みで0.8%増の556万トン、ポリエチレン製品の輸入も合わせた場合で2.1%増の605万トンと、ともに堅実な伸びを遂げたとの判断による。
 
 一方の輸出入バランスは、レジン輸入ベースの輸出超過量こそ前年の3.4%の181万7,000トンと好調だったものの、加工製品含みでは1.8%減の132万2,000トンに縮小したと想定している。
 
 他方、来年の総需要量を2年連続プラスの0.9%増と予想したのは、景気の回復が支えとなって内需がレジン輸入ベースでもPE製品の輸入含みでもわずかながら今年を上回ると判断しているため。レジンの輸入ベースでは今年の実績見込みの0.2%増の557万トン、加工製品輸入含みでは同1.1%増の612万トンになるとの予想である。
 
 輸出入バランスは今年と同様、レジンの輸入ベースでは引き続き出超量が2.8%増えて186万8,000トンに拡大するものの、PE製品の輸入含みでは0.4%減の131万7,000トンにとどまるとの予想になっている。中国等からの安価なPE袋の輸入がさらに増えるとの見方によるもの。