2004年01月06日
中国の汎用樹脂輸入、11月はPVCとABSが大幅増
PEとPSはともに前年割れに転じる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 伊藤忠商事など大手商社の調べによると、中国が昨年11月に輸入した汎用樹脂の通関数量は、PEとPSがともに前年同月割れに転じたものの、PPは引き続き安定的な伸びをとげ、PVCとABSにいたってはいずれも前年同月を大幅に上回った。
 PEとPSが前年を下回ったのは、中国側と対中輸出国側の希望価格にギャップがあったためではないかと見られている。PVCやABSの場合は、概ねサプライヤーのオファー価格が通ったことが成約量の増加になって表れたと見る向きがわが国の商社筋に多い。
 
 もっとも、1月から11月までの累計は、PSを除いて軒並み前年同期を上回っている。SARS問題の影響で3〜5月こそ不振であったが、6月以降に急回復してきたためだ。PPとABSの伸びの高さが特に目を引く。
 
 中国による各樹脂の昨年11月の輸入通関数量は以下の通り。右は1〜11月計。単位はトン。かっこ内は前年比。
 [LDPE]
  197,976( 84.7%) 2,274,756(102.2%)
 [HDPE]
  188,220( 97.8%) 1,987,205(103.0%)
 [PP]
  237,890(103.6%) 2,456,411(111.5%)
 [PS]
  121,328( 98.4%) 1,260,860( 94.4%)
 [PVC-H]
  150,722(133.3%) 1,587,051(101.9%)
 [ABS]
  171,613(124.3%) 1,626,478(107.9%)