2004年01月08日 |
石津ソーダ工業会会長「業界のあり方など検討」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:旭硝子、日本ソーダ工業会 |
日本ソーダ工業会の石津進也会長(旭硝子社長)は8日の賀詞交歓会で挨拶し「昨年はソーダ製品の需給バランスは改善されたが、課題はまだ多い」と前置きして(1)環境問題への適切な対応(2)ガス拡散電極技術の完成(3)将来を見据えた業界のあり方への取組み、の3点を挙げて、「解決に向け積極的に取り組んでいきたい」と新年の抱負を述べた。 環境問題では2002年のPRTR法、土壌汚染対策法の施行に続いて、昨年は「化審法」が改正され、塩素に関わる環境対策の一層の強化が必要となっている。一方、アジア諸国との環境面での連携を強めるため、日韓台3極によって開催されている「東アジア・クロールアルカリ会議」が、今年は日本で開催される。 「ガス拡散電極技術」の開発研究は、2003年3月に工業化研究(4年間)が終了し、2005年3月には実用化研究を完了する予定となっている。電力消費量が40%削減され、コストダウンだけでなく、地球温暖化対策としても大きな効果が期待されているだけに、会員各社に対して一層力強い協力を要請した。 「将来を見据えた業界のあり方」というのは、中国などアジア諸国のクロールアリカリ工業の拡大が続く中で、わが国ソーダ業界は大きな転換期を迎えているとの認識から「個別企業の問題とはいえ、今後は収益構造問題を含めた、なんらかの対応策の検討が必要になるのではないか」との考えを示した。石津会長は「この問題は今後、経産省とも相談しながら、積極的に検討していきたい」と強調した。 |