2004年01月15日
米国でもエチレンとプロピレンが高騰
1月のCPはいずれもポンド当たり2セント高に
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井物産、三菱商事、エクソンモービル

 三井物産、三菱商事など大手商社によると、アジア地域同様に米国でもオレフィンの価格が急騰してきた。
 
 エチレンもプロピレンも1月のコントラクトプライス(CP)は、ポンド当たり2セント高となっている。エチレンは同24.8セントに、またプロピレンは同24.3セントにそれぞれ引き上げられている。トン当たりの価格はエチレンが546ドル、プロピレンが535ドルということになる。エクソンモービルやサソールなどオレフィンメーカーは同3セントの値上げを予定していたが、誘導品メーカーが強く反発したため上げ幅を縮小したという。それでも上げ幅はおおむね10%なのでかなり大きいと言える。
 
 米国のオレフィンメーカーがここにきて値上げに踏み切ったのは、原料のエタン、ナフサ、LPGの全てが急騰してきたため。原油と天然ガスの価格がともに急カーブで上昇してきたことによるものだが、石油化学製品全体の需要が北米でも活発なので新価格は比較的スムースに末端市場まで浸透していくと見られている。現に、需給バランスが特にタイトなPPについては、PPメーカー各社が相次いで国内向けと海外むけの両方を同4セント引き上げる旨を表明している。今後は他の誘導品についても値上げが連続的に打ち出されることになりそう。