2004年01月15日
三井化学、フェノールと関連製品も値上げへ
原・燃料の高騰に対処、PHは16円アップ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は1月26日出荷分からフェノールと関連製品の価格修正を実施する方針を固め、需要家各社と折衝を開始した。上げ幅はフェノールとアニリン、MIBK、L-MSの各製品はキログラム当たり16円、アセトンが10円、IPAが9円。
 
 またこれらの製品の輸出価格も同時に引き上げる。1〜3月の3カ月が対象で、上げ幅はフェノールとアニリンがトン当たり100ドル、アセトンが80ドル、IPAが60ドル、MIBKが50ドル。値上げ後の目標価格はフェノールとアニリン850ドル、アセトン650ドル、IPA600ドル、MIBK930ドルとなっている。
 
 今回の値上げは、昨年12月以降の原・燃料価格の高騰による収益の悪化を是正するためのもの。同社では、ことし1〜3月期の国産ナフサ価格が昨年10〜12月期よりキロリットル当たり少なくとも3,500円上がって2万7,500円超えとなるのは必至で、それに伴い主原料ベンゼン価格はキログラム13円押し上げられ、加えて燃料費が同3円高くなるためフェノールのコストアップ分は計16円になるとしている。
 
 アニリン、MIBK、L-MS の上げ幅を同様に16円に設定したのも同じ理由によるとしている。アセトンの上げ幅を10円としたのはプロピレンのコストアップが7円、燃料費の上昇が3円になると判断しているため。IPAはプロピレン高騰の影響が6円、燃料費上昇が3円とみて9円の値上げを決めた。