2004年01月19日
ペトロケミヤの大型PE装置、立ち上がりが遅れる
JUPの新プラントと同じ3〜4月となる可能性も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 サウジアラビア・ペトロケミヤは昨年12月中旬に年産40万t能力のLL/HDのスイングプラントを完成して試運転中だが、営業運転の開始時期は当初の予定より1〜2ヶ月遅れて3〜4月になる見通しとなってきた。
 サウジアラビアのアル・ジュベールでは、同社のほか、石油化学のニューカマーであるジュベール・ユナイテッド・ペトロケミカル(JUP)も同じく同40万t能力のスイングプラントの建設工事を進めており、今月中には完工して試運転に入る予定にある。JUPの場合、順調にいけば営業運転に移行するのが3〜4月と見られており、そうなるとサウジの同地域では大型のPEプラント2基が同時に本格操業入りすることになる。両プラントが稼動すると、サウジアラビアのPE設備能力は年産226万5,000tとなる。
 
 ペトロケミヤとJUPは、PEの最大消費国である中国の需要の拡大を見込んで今回の投資に踏み切ったと伝えられる。同じく中国の需要増に大きな期待を寄せている国のPEメーカーに取っては強力なコンペティターとなりそう。
 もっとも、サウジではエチレンの供給力が不足しており、JUPが年100万トン能力の新エチレンプラントを完成する今年末までは両社のPEプラントも低率操業を余儀なくされるとの見方が多い。