2004年01月19日 |
SMの昨年の総出荷数量は史上最大の329万t |
内需は前年の1%減ながら、輸出が18%もの伸び |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:旭化成、電気化学工業、日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会は19日、SM(スチレンモノマー)とPS(ポリスチレン)の昨年12月ならびに年間トータルの生産と出荷の実績を明らかにした。 それによると、SMの12月の生産量は輸出の好調を支えに前年同月を10%上回り、一方の出荷量も同14%増の高水準となった。総出荷数量は31万3,922tで、97年1月以来の30万t台を記録した。 出荷のうちの内需は2%減であったが、輸出が47%の大幅増となったためトータルでは順調な伸びとなった。内需の減少は、メーンのPS向けが6%減と不振であったため。ただし、EPSやABS向けは堅調であった。輸出は月間ベースでは史上最大規模となった。中国を中心としたアジア地域の需要がPS、ABS、EPS向けに活発であったことによる。 こうした結果、SMの年計の生産量は前年を6%上回って約320万tとなった。史上最大規模である。 出荷量も6%増えて約329万tとなった。これも史上最大の規模である。うち内需は1%減となったが、輸出が中国向けを中心に18%増となって内需の落ち込みをカバーしてなおかつトータル量を前年以上の規模に押し上げた。内需の減少は、PS向けが同樹脂業界の生産減によって3%減となったことによるもの。不飽和ポリエステル向けや塗料向けも建築関連の不況の影響で前年を下回った。ただし、合成ゴム向けやABS向けは堅調であった。 一方、SMの今年の需給について同工業会の三神芳明副会長(電気化学工業常務)は、「需要は国内も輸出も昨年を上回る見通しにあり、旭化成の新大型プラントの稼動後も引き続き全体の需給はウエルバランスで推移すると判断している」と明るい展望を披露した。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/0119smps.tif |