2001年11月20日 |
中国からL-Lの引き合いと注文が急速に減少 |
農ポリ用に前倒しした発注で在庫が過剰に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
大手商社ならびにポリエチレン業界各社によると、中国からのL-LDPEの引き合いと発注がここにきて急速に減少してきた。 最近の中国は、世界有数のLDPE消費国となっており、韓国、サウジアラビア、日本、台湾などPE量産国が受注合戦にしのぎを削っている。中心は特に農ポリに適しているL-LDPEが占めている。毎年、着実大幅な伸びを続けていて、HP-LDPEを合わせたLDPE全体の昨年の総輸入数量は前年を7.1%上回る175万2,726トンとなった。今年は伸び率が一段と高くなり、1月から9月までの累計は前年同期より50.8%多い181万1,235トンとなっている。ただし、日本品は10万2,400トンで 前年を15.4%下回っている。サウジアラビア、韓国、シンガポール、台湾、ロシアに続く第6位のポジションを占めるにとどまっている。かつては韓国と1、2位を争っていたのが大変な様変わりである。これには、価格面で新興国に太刀打ちできなくなってきたことが大きく作用しているようだ。 そしたなかでのここへきての引き合いと発注の減少は、一段と日本のPE各社を圧迫することになる。要因は必ずしも明らかでないが、どうやら、この数ヶ月の間に中国や香港のトレーダーの多くが余分にL-LDPEを農ポリ用に買い入れたため、トレーダーと需要家の双方に在庫が溜まりすぎたからではないかと見られている。 このため、オファー価格は11月に入ってさらび下降、香港わたしでトン当たり500ドル強となっている。 |