2004年01月26日
旭化成もSMの国内販売価格の修正を発表
2月1日出荷分からキロ10円引き上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は26日、スチレンモノマー(SM)の国内販売価格を2月1日出荷分からキログラム当たり10円引き上げると発表した。
 
 今回の値上げは、昨年末以降の原油の高騰に伴う国産ナフサならびにベンゼンの価格の急騰によって不可避となってきた大幅な採算悪化を回避するためのもの。

 現在のSMの需給バランスは、中国の需要の急拡大や世界各地におけるSMあるいは石化プラントの操業トラブルと定修の集中等が重なって極めてタイトな状況にある。今後も、世界的に目立った新増設がないので逼迫状態はかなり長期化する公算が濃厚。
 
 旭化成は今年春から年産33万t能力の新設備を本格的に稼動させることになりそうだが、現在の中国を中心としたアジア地域全体の需要の拡大ぶりからすると同社の増産分はたちどころにしてアジア市場全体で吸収されると分析する向きが大手商社など関係筋に多い。

 旭化成では、こうした中で供給責任をまっとうしていくには、先ずは原料価格の上昇によるコストアップ分の製品価格への転嫁を需要家各社に認めてもらうほかないとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1725