2004年02月02日 |
BP-Aの輸出価格も順調にアップ |
世界的な需給のタイト化が後押し |
【カテゴリー】:市況 【関連企業・団体】:三井化学 |
三井化学などビスフェノール-A(BP-A)メーカーや大手商社によると、BP-Aのアジア地域向け輸出価格も他の多くの化成品同様に順調に修正が進み始めた。原料の急騰を背景に内外のBP-A各社が打ち出した値上げ要請を韓国、中国、タイといった大口消費国のユーザーが受け入れ始めたことによる。 2月前半引渡し分の価格は、エポキシ樹脂(EX)用品種が1月引渡し分よりトン当たり50〜100ドル上がってCFR1,000ドルの大台に乗っている。三井化学では、今週から始まるユーザーとの間の2月後半分の交渉においてさらにあと100ドルの値上げを表明したい考え。 一方、四半期単位で値決めされてきたポリカーボネート(PC)用品種については、多くのBP-Aメーカーが2月から月決めに改めてなおかつ100ドルの値上げを実施したいと各ユーザーに申し入れている。その場合の目標価格は同1,200ドルとなっている。 BP-Aのアジア相場の底上げがメーカー側の狙い通りに進んでいるのは、需給バランスがPCの需要の回復に伴って各地で急速にタイト化してきたため。 今後も消費の多くを占めるPCの需要は引き続き拡大傾向をたどると見られており、しかも一方の供給能力は日本と台湾のBP-Aメーカーの定修の集中化で向こう半年あまり縮小が必至の見通しにある。このため需要家の間には、先行きの需給バランスと価格に対する不安感が急速に広まりつつあり、したがって当面の価格交渉はサプライヤー主導型で進められていくことになりそうだ。 |